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不器用なふたり トリプルバトルAfter the Love3

Auteur: 相沢蒼依
last update Date de publication: 2026-01-27 11:03:45

***

寝返りをした瞬間に、引き攣るような腰痛でぱっと目が覚めた。痛みはそれだけじゃなく、二日酔いによるものと思われる頭痛までついている有様に、飲みすぎたことを心底後悔する。

橋本が目を開けると室内はすでに明るくて、カーテンの隙間から光が差し込んできていた。眉根を寄せて、眼球に飛び込んできた眩しさをやり過ごしてみる。

「い、ま、何時だ?」

痛む腰に手を当てながら起き上がり、壁にかかってる時計を見やる。時刻は午前10時23分だった。

今日が仕事の宮本の姿は当然なく、主のいない部屋の中にいる橋本を、本棚に置かれた美少女フィギュア数人が微笑みながら見下ろしていた。

自分に向かって媚びる感じで笑顔を見せる彼女たちに、宮本なら喜んで笑いかけることが想像できたが、橋本の心情としてはそれすらも嫉妬の材料になった。

その何とも言えない何かが原因で、どこかいたたまれない気持ちに自然と陥った。マイナス思考に引きずられるように、昨夜のことをまざまざと思い出してしまう。

(飲みすぎた勢いとはいえ、何であんなに爆弾発言を連呼してしまったんだぁあぁ俺ぇ……)

痛む頭を両手で抱えつつ、嫌々するみたい
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    *** ――仕事がしにくい。「…………」 山上先輩は暇なんだろうか? なぜかずっと、こっちを見ているし。「…………」 俺の顔をずっと見ていて、飽きてこないんだろうか?「…………」「山上先輩あの、気が散るんですけど……」 なんのチェックをしてるんだか知らないけど、本当に気になってしょうがない。 どこか、刺すような視線――山上先輩のグサグサッと体を突き刺す視線を、毎日浴びていた。そんな感じでずっと見られる状態で仕事をするのは、非常につらい。「水野が書類の書き間違えをしないように、無言のプレッシャーをかけていただけだから」(――なんだよそれ、ただの嫌がらせじゃないか)「それはどうも、ありがとうございます!」 使っているボールペンが、ミシミシ軋むような音をたてた。山上先輩の視線ってば、あからさまな嫌がらせじゃないか。「これくらいのプレッシャーに負けていたら、いざというときに役に立たないからさ」 「はぁ、肝に銘じておきますね」 にっこり笑う山上先輩に、額にコッソリ青筋立てながら、俺も必死に笑って答えた。傍から見たら、とても仲のいい関係に見えるだろう。面倒見のいい先輩が、後輩をかわいがってる、そんな感じ。「なのに実際は真逆とか、巧妙過ぎるだろ、まったく!」 そしてこの人と喋ってるだけで、本当に倍の神経を遣う。もう気を遣うレベルを、とうに超えているよ。 呆れ顔をしたまま山上先輩から注がれる視線をスルーして、黙々と書類をこなすことに専念した。 当の本人は携帯を弄ったり、フラフラ出掛けたり(煙草を吸ってるらしい)俺を監視したりと、毎日過ごしていた。

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